風俗店を出ると空腹なことに気が付く。
駅前の飲食店で適当に昼食を済ませ、
電車に乗った。
“本当に会ってくれるかなぁ・・”
少々、手応えを感じたとはいえ、
会ってくれる確率は良くて６０％、
そう思っていた。
その日の夜のこと。
アイちゃんからメール。
“アイです。今日はありがとうございました。
お店での話、本当ですか？“うん。今、電話で少し話せる？”何気にこの瞬間は結構、緊張が走る。
彼女が私に会う気がないとしたら、
適当な理由をつけて断るだろうと、
予測できるからだ。
１０分ほど待つが返信はない。
“あぁ、ダメか・・”
諦めて発泡酒を呑みながら、
テレビを見ることにした。
３０程経った時、
アイちゃんから再びメール。
“これは断りのメールだな・・”
しかし、その予測はいい方に外れた。
“今、大丈夫ですよ。”私は即、アイちゃんに電話。
改めて今日のお礼をした。
こちらこそ・・楽しかったです。世間話をしつつ、予定を決めていく中で、
あの・・ん？お客さんと普通に会うとか、
本当に一度もしたことないので・・ひでさんは、今、緊張してますか？もちろん、緊張してるし、するよ。笑何を質問してるんだろう・・私。（笑）彼女の声のトーンから想像すると、
会うことに迷いや不安があることを感じた。
会話を始めてから、すでに１５分経過していた。
今、自宅から？あっ、はい。あっと言う間に１５分過ぎたよ。
時間大丈夫かな？もう少し話せる？はい・・えっと、大丈夫ですよ。まだ少し会話を続けることにした。
確か彼女の趣味の話が主だった気がする。
さらに１５分ほど話し、電話を終えた。
そして翌週。店外デート当日。
やはり当日は落ち着かない。
アイちゃんと会える興奮ではなく、
会うまではドタキャンの可能性を
否定できないためにソワソワするのだ。
夕方になってようやく返信が来た。
“これから向かいますね。大丈夫ですか？”“ありがとう、大丈夫ですよ。
私も今から向かいます。”３０分前に待ち合わせ場所に到着した。
ドタキャンされるのではという不安は、
まだ拭えない。待つ、ひたすらに待つ。
遅れてごめんなさい彼女は待ち合わせに１０分遅れて現れた。
アイちゃんの姿を見た瞬間、
私はようやく安堵することができた。
来てくれてありがとう！
ドタキャンされないか心配だったよ（笑）緊張してたら、なんか遅れちゃって（汗）（ちなみに、彼女を芸能人に例えるなら、
（かなり強引な感じがするが・・）
柳ゆり菜に似ているという感じ。
ご飯は？食べた？緊張してご飯食べるどころじゃなくて。そう言って少し微笑んだ。
本人の希望で、そのままホテルへ。
当初から、
人がたくさん居る場所は・・と人目を気にしていたので、
即ホテルへ向かった。なぜか店外というより、
不倫している気持ちになった。（経験ないけど。）
（続く）
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