昨日、雨。仕事を終え会社を出た。
”一杯吞んでくか・・”とりあえず電車に乗り地元の居酒屋へ。
常連というほどではないが、お気に入りの店。
とにかく焼き鳥が美味い。独り呑み。
店内は雨と言えど週末と言うこともあり、
カップルやサラリーマンで賑わっていた。
店内の賑わいと、会話する相手もいない独り呑みの自分。
呑み始めて一時間が過ぎた頃、店を後にする。
”なんだかつまらないな。
ガールズバーでも行こうか・・でもなぁ”私は、キャバやガールズバーが実はそれほど好きではない。
誰かに誘われたら、ついていく程度だ。
そんな私がガールズバーへ向かって歩く。
このガールズバーは半年ほど前に友人に連れてこられた店だ。
店の前で立ち止まる。
”やっぱり、帰ろう”すると、店内からたまたま、店員の子が出てきた。
「あ、あれっ?ひでちゃん!久しぶり~!」以前、初来店した時に接客してくれた子だった。
LINEも交換してたのだが、なんとなく続かず・・
という程度の子だったが私を覚えてくれていたようだ。
なんだかんだ、店の前で30分くらい会話してしまった私。
だが結局、偶然通りかかっただけという理由にして、
その子と別れ、再びあてもなく歩き始めた。
”なんだかんだワンセット分くらい話しちゃったな・・”と申し訳なくなったが、仕方ない。苦笑。
寒さのせいか、酔いが醒めてしまったので
今度は寿司屋に入る。
日本酒と肴でまたほろ酔い。
”そろそろ帰るか・・”時刻は22時過ぎ。するとLINEが鳴った。
≪ひでちゃん、いまどこ?呑んでる?≫Cちゃんからだった。寿司屋で呑んでることを伝えると
≪今から行く!15分待ってて!≫しばらくすると、Cちゃんが現れた。
「ひでちゃん、おつかれさま!」「おっ、おつかれさん!」そこからいつもの会話とお酒。気付くと24時を少し過ぎていた。
「そろそろ帰ろっか。」お会計はCちゃんが払った。私が払おうとしたのだが、
彼女がどうしても譲らなかったので、仕方なくごちそうになった。
「C、ありがとう。ごちそうさま。」彼女の事情を知る私にとって、気軽に言える言葉ではない。
心の底から、ありがとうを伝えたつもりだ。
「いいの!ひでちゃんにいつもたっくさん、甘えてるから!」奢ったり奢られたり・・・結果、ワリカンに近い。
二人で店を出て歩く。
「ひでちゃん、明日予定ある?」「別にないよ。」「じゃあウチで呑もうよ!美味しい肴があるから。お泊りしてって。」私は素直にCちゃんの言葉に甘えることにした。
Cちゃんの自宅に到着。彼女は手際よく酒と肴を用意してくれた。
間接照明がぼんやりと光る薄暗いリビングで、
二人、再び酒を呑みながら会話。
会話のリズムはゆっくりだ。
会話と無言の時間が交互にやってくる感じ・・
リビングで呑み始め一時間ほど経過・・
「ひでちゃん・・ん・・温かいよ・・・」私にもたれかかるようにして眠ってしまった。
そっとその場に、寝かせ毛布をかけた。
起こさないようにそっと私も隣に寝た。
「・・ひでちゃん・・・」私を呼んだのか寝言なのか区別できないようなささやき。
私にも睡魔が・・黙ってCちゃんを抱きしめた。
Cちゃんの温もりを感じると、私は爆睡してしまった。
そのまま朝を迎えた。
「やだっ私、服着たまま寝ちゃった(汗
ひでちゃんも、そのまま寝かせちゃって。ごめんね~(汗
私イビキうるさくなかったぁ?(汗」起きるやいなや、割と大きな声で慌てふためいていた。
「俺、爆睡しちゃったからわかんないよ。笑」そして朝食をいただいた。
Cちゃんの作る料理は本当に美味しい。
そして9時半頃、彼女の家を後にする時、
「ひでちゃん、もし良かったらこれ使って。
もらったやつだから気にしないで。」彼女の手にあったもの。それは・・
タクシークーポンだった。
”何から何まで・・Cちゃんは・・”「ありがとう。でも、だいじょうぶ。買い物しながら歩いて帰るから。
それはCが使いなよ。ホント、ありがとね(笑)」「ひでちゃん、またねっ!ありがと!」彼女にお金を遣わせてしまって申し訳なさを感じた。
嬉しいけど申し訳ない・・そんな出来事だった。
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